本記事では「高専の大学編入は後悔するのか?」をテーマで解説しています。
「高専修了後の進路はどうしようかな…」とお悩みではないですか。
就活すべきか、それとも大学編入を目指すのか、選択によって今後の人生が大きく異なることもありますよね。
とくに大学編入は経験談も少ないため、その内容を理解しきれていない人もいるのではないでしょうか。
本記事では、「大学編入の概要」「メリット・デメリット」「必要な知識・勉強方法」までを詳しく解説。
高専修了後の進路を考えるためのきっかけになるはずです。
- 高専修了後の進路に悩んでいる人
- メリット・デメリットを参考にしながら、進路を考えたい人
- 実際の経験談を知りたい人
- 大学編入を後悔しないための勉強方法を知りたい人
さっそくみていきましょう。
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高専の大学編入とは?
「大学編入」とは、その名の通り高専修了後に別の大学(工学部や理学部)の3年生として編入学することです。
メリット等は後述しますが、一番の理由は学士・最終学歴をさらに上げるためではないでしょうか。
高専では、5年間におよぶカリキュラム修了後に準学士(短大卒業と同じ)が得られます。
しかし、「大卒以上に相当する学歴・学士を目指したい!」と、上を目指す人も多くいます。
その場合、大学への編入・専攻科への進学が必要になるのです。
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高専の大学編入 メリットとデメリット
以下からは、高専の大学編入に関するメリット・デメリットを解説します。
メリット
表にまとめると以下のとおりです。
メリット | 詳細 |
①より専門的な研究ができる | 大学と高専は研究機関。最先端の研究に携わることが可能。 |
②就職先の選択肢が広がる | とくに研究・開発を行う、管理職での採用が多い。 |
③学生としての時間的猶予がのびる | 仕事や就職先を選択するまでの時間的猶予がある。 |
④修士・博士を目指せる | 大卒以上のより高い学歴・学士を得られる。 |
専攻科の場合は高専修了後も、2年間は同じ研究を継続できることもメリットのひとつです。
編入後は、高専で培った専門性を駆使していくことになります。
そのため、より深い次元での研究を進めることができます。
筆者個人の見解ですが…。
就職=手を動かす仕事(現場への道)、進学=管理する仕事(開発・研究への道)
というイメージがあります。
デメリット
表にまとめると以下の3つが挙げられます。
デメリット | 詳細 |
①働くまで収入がない | お金がないため、とくに20代は行動が制限されることも。 |
②研究をしなければ卒業できない | 大学や専攻科では卒業研究・論文作成が必須。 |
③コミュニティができにくい | 大学の3年次へ編入するため、研究室や授業等に慣れるのに時間を要することも。 |
大学編入後は、研究を続けることが必須になります。
深い次元へと移り行く研究が、足かせになることもあるでしょう。
さらに、「研究にまつわるレポート・卒業論文が辛い!」と感じる人が多いのも事実。
「高専の大学編入=後悔」といわれる所以は、研究と論文に集約されているのかもしれません。
以上のことから大学編入は、継続力がある人・向上心を持ち続けられる人に向いている進路といえます。
後述しますが…。
筆者も卒業論文が大変すぎて、大学編入を後悔したことがあります(笑)
大学編入の試験
スムーズに大学編入をするためには、どのような知識が必要になるのでしょうか。
以下からは、学習・勉強にフォーカスをあてて堀り下げていきます。
試験概要
高専から大学編入・専攻科への進学をするためには、ある程度高い成績が必要です。
試験の手段は、編入試験または学校からの推薦、2つのうちどちらかです。
志望大学等によっても変わってくるため、事前の情報収集が欠かせません。
①編入試験
編入学に必要な学力を確認するための試験。
科目は、数学・専門科目(物理、化学など)・英語などがあります。
希望大学によっては、小論文や面接などが加わる場合もあるため、事前の準備が欠かせません。
勉強が得意な人におすすめな方法です。
②推薦
学校から推薦をもらって進学する方法です。
高専在学中の成績・内申点などが優れていなければいけません。
そのため、早い時期から大学編入を見据えている人におすすめです。
大学編入のための勉強方法
試験に向けてやるべきことと、その重要ポイントを表にまとめました。
やるべきこと | ポイント・とくに重要な点 |
①情報収集 | 希望の大学の編入制度と募集要項を確認。 編入試験の内容と募集人数をリサーチし、早めの情報収集が重要。 |
②試験対策 | 希望大学の過去問題に注目。科目と傾向をしっかりと把握し準備する。 |
③面接対策 | 志望動機や将来の目標に加え、専門科目への理解が必須。明確に答えられるように準備する。 |
以上3つの要点を、筆者の経験をもとに解説していきます。
①情報収集で希望大学を知る
希望大学の詳細知るために、情報収集は必須です。
なぜなら、大学によって試験内容や研究内容が異なるため。
とくに試験対策として重要な、募集要項と募集人数は必ずチェックしておきましょう。
大学編入を後悔しないために、抜かりない情報収集で納得した大学を選ぶことが大事です。
3年次編入は受ける人が少ないので、情報も少ないです。
自ら動くしかありませんでした。
②試験対策・勉強をする
希望大学の詳細を抑えたら、試験対策の勉強を始めます。
数学を中心とした専門科目を重視する大学が多いイメージです。
とくに2~4年生の基本と応用の勉強を重点的に勉強しましょう。
高専での数学の勉強方法について解説している以下の記事もおすすめです。
また、希望大学の過去問題も重要ポイントです。
科目・出題傾向をしっかりと把握し、合わせた勉強をしておくと得点を取りやすくなります。
最低でも、3年生からは希望大学に合わせた勉強をスタートさせましょう。
ちなみに、筆者専攻の電気の場合は、「電気回路」「電磁気」「電気機器の計算」を重点的に復習するといいと思います。
③面接対策をする
学校によっては、面接を行う場合もあります。
絶対に対策しておきたいのは、志望動機・将来の目標です。
明確に答えられるように、準備しておきましょう。
高専の大学編入 筆者の体験談
筆者は、長岡技術科学大学に推薦で編入しました。
当時の推薦事項は高専4年、5年次の成績順位が上位20位以内(クラス40人中)と比較的緩めの傾向。
意外にも簡単に、推薦進学することができました。
神戸大学や九州工業大学なども視野に入れてましたが、特待生による学費免除があったのは長岡技術科学大学。
学費を抑えながら進学できると考え、進学を決めました。
高専の大学編入にまつわる質問5選
以下からは、高専の大学編入に関する質問5つを一つずつ解説します。
①:大学編入の難易度は?
学校により、大きく差があります。
そのため、偏差値や過去問などを参考にしながら、レベルを推定するとよいでしょう。
ちなみに、高専在学時の学業成績が重要視されるため、とくに専門科目では好成績を残しておくと良いですよ。
②:高専の大学編入は後悔した?
筆者個人の意見ですが…
研究を続けることと、より深い専門性に身を投じることになることを思い知り、ちょっと後悔しました。
加えて、研究室の先生との相性や研究内容によっては、さらに大変になることも。
そのため本記事をお読みの方は、しっかりと事前に調べてから大学を選ぶべきです…。
③:成績悪いと落ちる?
高専での試験成績が悪いと、不合格になる場合もあります。
大学編入を視野に入れる場合は、早いうちからきちんと勉強するのがおすすめです。
④:何年生から勉強すればいいの?
大学編入を視野に入れている場合、勉強は早いうちから始めることで推薦も取りやすくなります。
最低でも、3年生からは希望大学に合わせた勉強を始めましょう。
⑤:奨学金は使える?
大学・大学院で奨学金は使えます。
ただし、高専から奨学金を受けている場合は、積み立ててお金を借りることに。
そのため、金額確認をしながら計画的に借りるのがおすすめです。
高専の大学編入は後悔するのか? まとめ
本記事では「高専の大学編入は後悔するのか?」をテーマに解説してきました。
- 大学編入とは、高専修了後に別の大学(工学部や理学部)の3年生として再び入学すること
- 一番のメリットは、高専での研究を継続できること
- デメリットは「卒業論文の作成」「コミュニティに入りづらい」こと
- 入学には「編入試験」「推薦」どちらかが必須
- 勉強開始時期は、最低でも3年生から!
- 筆者は研究を続けることより若干後悔した
「大学編入を視野に入れていきたい!」と考える人の参考になれば嬉しく思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。