本記事では「秋のおすすめ小説」をご紹介しています。
少しずつ肌寒くなってくる秋は、夜の時間が長くなり「秋の夜長」ともいわれます。
虫の声をききながら、ゆったりと楽しむ「読書の秋」はいかがでしょう。
ということで本記事では、「秋のおすすめ小説」+「世界観に浸る芸術的な小説」をご紹介しています。
あらすじや筆者のひとこと感想を参考にしながら、ぜひお気に入りの一冊を見つけてみてくださいね。
- ゆったり読書を楽しみたい人
- 読みやすい本を知りたい人
- 美しい風景描写を楽しみたい人
- 芸術的な世界観に浸りたい人
「ノスタルジーな情景に浸りたい」「別の季節を感じたい」という人は以下の記事もぜひ!
さっそくみていきましょう。
秋のおすすめ小説6選

秋にぴったりのおすすめ小説をご紹介していきます。
1. シュガータイム / 小川洋子
作品中で季節が変りますが、クライマックスが秋!ということでおすすめします。
三週間ほど前から、わたしは奇妙な日記をつけ始めた。春の訪れとともにはじまり、秋の淡い日差しのなかで終わった、シュガータイム。青春最後の透明な時間を描く長編小説。 (文庫本あらすじより抜粋)

透明で刹那的な「秋」は青春に似合う季節ですよね。
2.秋の牢獄/ 恒川光太郎
11月7日(水)女子大生の藍は秋のその一日を何度も繰り返している。何をしても、どこに行っても、朝になれば全てがリセットされ、再び11月7日(水)が始まる。悪夢のような日々の中、藍は同じ「リプレイヤー」の隆一と出会うが…。 (文庫本あらすじより抜粋)
3. デッドエンドの思い出 / よしもとばなな
「幸せってどういう感じなの?」―辛くて、どれほど切なくても、幸せはふいに訪れる。かけがえのない祝福の瞬間を鮮やかに描き、心の中に宝物を蘇らせてくれる珠玉の短編集。(文庫本あらすじより抜粋)
4.騎士団長殺し/ 村上春樹
4冊の長編小説です。
私は時間を味方につけなくてはならない― 妻と別離して彷徨い、小田原の小暗い森の山荘で、深い孤独の中に暮らす36歳の肖像画家。やがて、屋根裏のみみずくと夜中に響く鈴に導かれ、謎めいた出来事が次々と起こりだす。 (文庫本あらすじより抜粋)

登場人物が個性的です。
とくに、物語のキーとなる騎士団長が愛らしく見えてきます。
5. センセイの鞄/ 川上弘美
ひとり通いの居酒屋で37歳のツキコさんがたまさか隣り合ったご老体は、学生時代の国語の恩師だった。ぽつりぽつりと交わす世間話から始まったセンセイとの日々は、豊かに四季をめぐっていく―。年齢の離れた男女の飄々として、やがて慈しみ合う恋情を描いた作品。 (文庫本あらすじより抜粋)

愛にあふれた老年期は、微笑ましく素敵です。
国語の教科書にも採用されていたので、有名かもしれません。
6. むらさきのスカートの女/ 今井夏子
近所に住む「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性が気になって仕方ない「わたし」は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で働きだすように誘導し…。 (文庫本あらすじより抜粋)
芸術的な秋のおすすめ小説5選

芸術的な世界観に魅了される、秋のおすすめ小説を5作品ご紹介します。
人によっては少し読みにくいかもしれませんが、素敵な作品ばかりです。
秋のおすすめ小説1. ラピスラズリ/ 山尾悠子
「閑日」/ 秋、冬眠者の館の棟開きの日。人形を届けに来た荷運びと使用人、冬眠者、ゴーストが絡み合い、引き起こされた騒動の顛末。 (文庫本あらすじより抜粋)

ただ、場面や時系列がポンポン回っていくので、逃したら迷路のよう。
個人的には、上級者向けかな?と思います。
秋のおすすめ小説2. 西瓜糖の日々 / リチャード・ブローティガン
コミューン的な場所、アイデスと<忘れられた世界>、そして私たちとおんなじ言葉で話すことができる虎たち。西瓜糖の甘くて残酷な世界が夢見る幸福とは何だろうか…。
澄明で静かな西瓜糖の人々の平和・愛・暴力・流血を描き、現代社会をあざやかに映して若者たちを熱狂させた詩的幻想小説。
(文庫本あらすじより抜粋)
秋のおすすめ小説3. 残像に口紅を/ 筒井康隆
「あ」が使えなくなると、「愛」も「あなた」も消えてしまった。世界からひとつ、またひとつと、ことばが消えていく。愛するものを失うことは、とても哀しい―。 言語が消失する中で生活する小説家を描く、究極の実験的長編小説。 (文庫本あらすじより抜粋)

SNSでも一時話題になっており、書店でよく見かけました。
音の消えゆく物寂しさが秋に合うと思います。
秋のおすすめ小説4. 羊と鋼の森 / 宮下奈都
ゆるされている。世界と調和している。
それがどんなに素晴らしいことか。
言葉で伝えきれないなら、音で表せるようになればいい。
ピアノの調律に魅せられた一人の青年。
彼が調律師として、人として成長する姿を温かく静謐な筆致で綴った、祝福に満ちた長編小説
(文庫本あらすじより抜粋)
秋のおすすめ小説5. 蜂蜜と遠雷 / 恩田陸
近年その覇者が音楽界の寵児となる芳ヶ江国際ピアノコンクール。
自宅に楽器を持たない少年・風間塵16歳。
かつて天才少女としてデビューしながら突然の母の死以来、弾けなくなった栄伝亜夜20歳。
楽器店勤務のサラリーマン・高島明石28歳。完璧な技術と音楽性の優勝候補マサル19歳。天才たちによる、競争という名の自らとの闘い。その火蓋が切られた。
(文庫本あらすじより抜粋)
秋のおすすめ小説 11選 まとめ
本記事では「寂しい夜長に寄り添う。秋のおすすめ小説11選 」をご紹介してきました。
「秋を題材にした小説を知りたい!」「芸術的な小説を読みたい!」という人の参考になればうれしいです。
秋の夜長&読書の秋を楽しむ一冊に出会えますように。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
つい見逃してしまいそうな風景や、繊細な心の動きをていねいに描いた小説です。一つひとつのシーンが美しく色付けされ、表情を伴いながら目に浮かんできます。
主人公と、その弟の食事シーンは必見。心温かい風景ながらもどこか哀しさが漂うひとコマは、秋を象徴する場面だと思います。