高専からの進路の流れをメインに解説しています。
「高専を修了した後の進学はどうしようかな?」「大学編入or専攻科どちらがメリット多いかな?」など、お悩みではありませんか。
高専から進学する道のりは多岐に渡るため、悩んでしまいますよね…。
本記事では、実際に高専から大学編入し、さらに大学院を修了した筆者が「高専からの進学の流れ」を解説します。
加えて、「専攻科と大学の違い」「メリット・デメリット」「よくあるQ&A」まで詳しく深掘り。
修了生が当時悩んでいたことを詰め込みましたので、疑問解消に役立つはずです。
- 高専からの進学を見据えている人
- 大学への編入の概要をおさえたい人
- 進学のメリット・デメリットを知りたい人
- 大学院進学の目的を明確にしたい人
さっそく「高専からの進学」に関してみていきましょう。
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高専からの進路の流れ メリット・デメリット

高専から進学をする際のルートは、おもに2種類。
「専攻科への進学」または「大学3年次編入学」があります。
各大まかな流れとメリット・デメリットをご紹介していきます。
① 高専の専攻科
おもなルート1つめは、高専修了後に追加で2年間籍を置くことができる「専攻科」への進学です。
高専内の進学システムを利用した進路で、「同じ研究室で研究を続けたい人」におすすめです。
修了すると「学士(大学卒業と同等)」の資格を得られます。
メリット | デメリット |
学士(大学卒業と同等)を得られる | 大学と比較して知名度が低い・ネットワークも弱い |
同じコミュニティ(研究室・先生)で研究継続が可能 | さらに進学を目指す場合、受験勉強が必要 |

ちなみに資格は、学位授与機構を通じて申請する必要があります。
② 大学3年次編入
2つ目は、大学3年次への編入学です。
一般的な大学の学部3年生に編入学し、さらに知識をつけていくルートです。
在籍期間は2年間で、修了すると「学士(大学卒業と同等)」の資格を得られます。
メリット | デメリット |
高度な大学・研究室を選択して進学可能 | 大学によっては受け入れ枠が少ない |
さらに幅広い教養科目を学べる | 編入試験がある(ただし推薦もある) |
大学院へ進学する場合、同様の研究室で継続可能。 | コミュニティに入りにくい |
「高専から大学編入は後悔するのか?」をまとめた以下の記事も参考にどうぞ!
修了後は、さらに大学院への進学を目指すことができます。
大学院の詳細は後述します。
大学から大学院への進学

大学院は、大学卒業後に進学できる、より専門的な研究を行う高等教育機関です。
大学で得た知識や研究テーマをさらに探究し、未解決の問題を詳らかにしていきます。
大学(学部3年に編入し2年間)を卒業
⇩
- 修士課程(大学院2年間)
- 博士課程(大学院3年間)
上記のように、大学院には修士課程と博士課程があります。
修士課程(Master’s Program)
修士課程の詳細は以下のとおりです。
- 期間:通常2年間
- 学ぶ内容:学部で学んだ基礎をさらに深め、専門的な知識・研究方法を習得
- 修了条件:授業の単位取得+修士論文の提出・審査
- 学位:修士(○○学)
一般的に、修士課程→博士課程と進みます。
博士課程(Doctoral Program)
博士課程の詳細を以下にまとめました。
- 期間:通常3年間(ただし5年以上かかる人も多い)
- 学ぶ内容:独自の研究テーマに取り組み、新しい知見を生み出す
- 修了条件:博士論文を執筆・審査に合格
- 学位:博士(Ph.D.やDoctor of ○○)

ちなみに、学部卒から直接「博士課程」に進学できる制度もあります。
高専からの進路 よくあるQ&A 5選

以下からは、よくある疑問を1つずつ解説していきます。
①高専からの進路は優秀な人しか無理?
無理ではありません。
ただし、5年間の高専を卒業後、さらに4年間勉強するために、継続力が重要だと個人的に思います。
加えて、高専・大学・大学院でそれぞれ卒業・修了研究があるため、根気も必要です。
②高専からの進路でおすすめな大学は?
高専からの進学先でおすすめなのは、技術科学大学(長岡技術科学大学(新潟)と豊橋技術科学大学(愛知))です。
なぜなら、1970年代に「高専卒業生の受け皿」として設立された大学だから。
高専生のための大学と言っても過言ではありません。
とはいえ、他の大学への編入も可能なため、自分に合った大学を選んでくださいね。

2校ともに「技科大」と略されています。
③大学院修了時の年齢は?
大学院の修士課程を修了する際の年齢は、24歳、博士課程の場合は27歳です。
一般的な大学卒業が22歳のため、社会に出るのが遅いと感じるかもしれませんね。
④大学に編入するにはどうしたらいい?
編入試験に合格するか、推薦を受ける必要があります。
編入試験は、数学・英語・専門+面接などで構成され、高専の5年生で受験します。
推薦入学を希望する場合は、高専在籍期間の成績やクラス内順位などが優れている必要があります。

高専4年生ごろから進学先の大学を調べると良いと思います。
④高専からの進路はすべて推薦でいける?
高専からの進路(大学と専攻科、大学から大学院)は、各進学先で推薦入学が可能です。
希望する進学先と成績を併せて検討しましょう。
とくに技科大や専攻科経由は、推薦進学が「ほぼ既定路線」になっているため、自分に合ったルートを探してみてくださいね。
高専からの進路 まとめ

本記事では、「高専からの進路」に関してみてきました。
- 高専からの進路は「専攻科への進学」or「大学3年次編入学」
- 修了後に大学院への進学も可能
- 進学先は技術科学大学がおすすめ
- 大学への編入は試験or推薦が必要
- 進学は継続力がモノを言う
「高専からの進路がよくわからない…」「進学か就職か決められない」という人のお役に立てれば嬉しいです。
情報収集をしっかりして、自分に合った進路を選択してくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。