ほっこり短編小説のおすすめをご紹介しています。
「短時間だけでも読書したいな」「ほっこり心温まるお話で癒されたいな」とお考えではありませんか?
忙しい日常のなかで、まとまった時間を確保して読書をするのは少し難しいですよね…。
本記事では、スキマ時間でも読み切れる「ほっこり短編小説のおすすめ」をご紹介しています。
その他に「短編小説とは?長編小説との違い」までくわしく。
1記事で短編小説に関する知識がつき、読書時間を充実させることができるはずです。
- ほっこり短編小説のおすすめを知りたい人
- 短編小説の概念を知りたい人
- 短時間でサクッと読める小説を知りたい人
「ちょっぴり怖い短編小説を知りたい!」という人は、以下の記事もおすすめです。
さっそく「ほっこり短編小説のおすすめ」をみていきましょう。
短編小説とは?長編小説との違い

短編小説とは、原稿枚数が少ない小説を指します。
短編小説 | 長編小説 | |
原稿枚数の目安(400字原稿) | 10枚~100枚 | 300枚以上 |
ページ数の目安 | 10~80ページ | 300ページ前後 |
上記の中間にあたるものが「中編小説」にカテゴライズされます。
ただし、いずれも明確に定義されているわけではないため、あくまで目安です。

ちなみに「連作短編集」は、一冊を通して共通の舞台や人物が登場します。
ほっこり短編小説 おすすめ

ほっこり短編小説のおすすめをご紹介していきます。
ほっこり短編小説① ロードムービー / 辻村深月
運動神経抜群で学校の人気者のトシと気弱で友達の少ないワタル。少額五年生の彼らはある日、家出を決意する。きっかけは新学期。組替えで親しくなった二人がクラスから孤立し始めたことだった。「大丈夫、きっとうまくいく」(「ロードムービー」)。いつか見たあの校舎へ、懐かしさを刺激する表題作他、4編。
(文庫本あらすじより抜粋)

「冷たい校舎の時は止まる」という長編小説のスピンオフでもあるみたいです!
ほっこり短編小説② さよなら、そしてこんにちは /荻原浩
笑い上戸で泣き上戸の営業マン・陽介の勤め先は葬儀会社だ。出産直前で入院した妻がいるがライバル社を出し抜いた葬儀があり、なかなか病院にも行けない。生まれてくる子どもの顔を葬儀の最中に思い浮かべ、笑顔が出そうになって慌てる。無事仕事を終え、病院に向かう陽介にまたも厄介な案件が…。(表題作)
ーーー人生の悲喜こもごもをユーモラスに描く傑作短編集。
(文庫本あらすじより抜粋)
ほっこり短編小説③ 遠くの声に耳を澄ませて /宮下奈都
私は一人でどこへでも行ける。そんなことも忘れていたーーー。
新しい一歩を踏み出す覚悟をくれた南の島の空。恋を静かに終わらせた北の大地の湖。異国から届くラジオの声に思いを馳せた豊かな記憶。
淡々とした日常を一変させる「旅」という特別な瞬間は、気持ちを立て直し、決断を下す勇気をくれる。人生の岐路に立つ人々をやさしく見守るように描く、瑞々しい12編の傑作短編集。
(文庫本あらすじより抜粋)
ほっこり短編小説④ 一人称単数 /村上春樹
ビートルズのLPを抱えて高校の廊下を歩いていた少女。同じバイト先だった女性から送られてきた歌集の、今も記憶にあるいくつかの短歌。鄙びた温泉宿で背中を流してくれた、年老いた猿の告白。スーツを身に纏い、ネクタイを結んだ姿を鏡で映した時の違和感ーーー。
そこで何が起こり何が起こらなかったのか。驚きと謎を秘めた8編
(文庫本あらすじより抜粋)

「品川猿の告白」が一番好きでした!
ほっこり短編小説⑤ NHK国際放送が選んだ日本の名作
全世界で聴かれている「NHK world JAPAN」のラジオ番組で、17の言語に翻訳して朗読された作品のなかから、人気作家8名の短編を収録。
几帳面な上司の原点に触れた瞬間。独り暮らしする娘に母親が送ったもの。夫を亡くした妻が綴る日記…。
異国の人々が耳を傾けたショートストーリーの名品が、一冊の文庫となってあなたのもとへーーー。
(文庫本あらすじより抜粋)
ちなみに、「NHK国際放送が選んだ日本の名作」その他3冊シリーズ化されています。
- 1日10分のぜいたく
- 1日10分のごほうび
- 1日10分のときめき
短編集なので、どの作品から読んでも楽しめますよ。
ほっこり短編小説⑥ 意識のリボン /綿矢りさ
「私は絶対長生きするからね」母を亡くした20代半ばの真彩は、父にそう誓ってすぐ交通事故に遭ってしまう。激痛の中、目を開けると自分の身体を見下ろしていて⁉
娘、妻。母ーーーー。様々な女性の人生に寄り添うように心の動きを描き切る短編集。
(文庫本あらすじより抜粋)
連作短編小説のおすすめ

ほっこり癒される、連作短編小説のおすすめを8作品ご紹介します。
一冊を通して共通の舞台や人物が登場するため、イメージしやすく読みやすいですよ。
①お探しものは図書室まで /青山美智子
「お探し物は、本ですか?人生ですか?」。仕事や人生に行き詰まりを感じている5人が訪れた、町の小さな図書室。彼らの背中を、不愛想だけど聞き上手な司書さんが、思いもよらない本のセレクトと可愛い付録で、後押しします。
自分が本当に「探している物」に気がつき、明日への活力と希望が満ちてくる物語。
(文庫本あらすじより抜粋)
②終末のフール / 伊坂幸太郎
八年後に小惑星が衝突し、地球は滅亡する。そう予告されてかた五年が過ぎた頃。当初は絶望からパニックに陥った世界も、いまや平穏な小康状態にある。仙台北部の団地「ヒルズタウン」の住民たちも同様だった。彼らは余命三年という時間の中で人生を見つめ直す。
家族の再生、新しい生命への希望、過去の恩讐。はたして終末を前にした人間にとって幸福とは?
今日を生きることの意味を知る物語。
(文庫本あらすじより抜粋)

自分だったらどうするのか?つい想像してしまいます。
③人質の朗読会 /小川洋子
遠く隔絶された場所から、彼らの声は届いたーーー。慎み深い拍手で始まる朗読会。祈りにも似たその行為に耳を澄ませるのは、人質たちと見張り役の犯人、そして…。
人生のささやかな一場面が鮮やかに甦る。それは絶望ではなく、今日を生きるための物語。
(文庫本あらすじより抜粋)

個人的には、慎ましく誠実な「ハキリアリ」が好きでした。
④残り全部バケーション /伊坂幸太郎
当たり屋、強請りはお手のもの。あくどい仕事で生計を立てる岡田と溝口。ある日、岡田が先輩の溝口にあしを洗いたいと打ち明けたところ、条件として”適当な電話番号の相手と友達になること”を提示される。デタラメな番号へ繋がった相手は離婚寸前の男。かくして岡田は解散間際の一家と共にドライブをすることにーーー。
その出会いは偶然か、必然か。裏切りと友情で結ばれる裏稼業コンビの物語。
(文庫本あらすじより抜粋)
⑤独立記念日 /原田マハ
恋愛や結婚、進路やキャリア、挫折や別れ、病気や大切な人の喪失…。
様々な年代の女性たちが、それぞれの迷いや悩みを抱えながらも、誰かと出会うことで、何かを見つけることで、今までは「すべて」だと思っていた世界から、自分の殻を破り、人生の再スタートを切る。
寄り道したり、つまづいたりしながらも、独立していく女性たちの姿を鮮やかに描いた、24の心温まる短編集。
(文庫本あらすじより抜粋)
⑥あまからカルテット /柚木麻子
女子中学校の頃から仲良し四人組の友情は、アラサーの現在も進行中。ピアノ講師の咲子、編集者の薫子、美容部員の満里子、料理上手な由香子は、それぞれの容姿も性格も違うけれど、恋に仕事に悩みは尽きず…稲荷寿司、甘食、ハイボール、ラー油、おせちなど美味しいものを手掛かりに、無事に難題解決なるか⁉
(文庫本あらすじより抜粋)
⑦誰かが足りない /宮下奈都
予約を取ることも難しい、評判のレストラン『ハライ』。10月31日午後6時に、たまたま店にいた客たちの、それぞれの物語。
認知症の症状が出始めた老婦人、ビデオを撮っていないと部屋の外に出られない青年、人の失敗の匂いを感じてしまう女性など、6人の人生と後悔や現状の悩みを描く。
「ハライに行って、美味しいものを食べる」ことをひとつのきっかけにして、前に進もうとする気持ちを、それぞれ丹念にすくいとっていく。
(あらすじ抜粋)
⑧アイネクライネナハトムジーク /伊坂幸太郎
妻に出ていかれたサラリーマン、声しか知らない相手に恋をする美容師、元いじめっ子と再会してしまったOL…。人生は、いつも楽しいことばかりじゃない。でも、運転免許センターで、リビングで、駐輪場で、奇跡は起こる。不器用な駆け引きの数々。
明日がきっと楽しくなる、魔法のような連作短編集。
(文庫本あらすじより抜粋)
ほっこり短編小説のおすすめ まとめ

本記事では「ほっこり短編小説のおすすめ」を14作品ご紹介してきました。
「ほっこり短編小説のおすすめを知りたい」「小説でホッと一息つきたい」という人のお役に立てれば嬉しいです。
お気に入りの一冊との出会いになりますように。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
懐かしさと温かさがじんわり広がる短編小説です。
表題作「ロードムービー」は、幼いながらの悩みや葛藤が丁寧に描かれていて、少し苦しくて、でも懐かしいような不思議な気持ちになりました。