【高専】レポートの書き方をOBが解説!構成・考察ポイントまで

高専レポートの書き方のアイキャッチ画像 高専と勉強

本記事では「高専のレポートの書き方」を解説しています。

レポートの書き方の詳細を知りたい」「中身を充実させたい!」とお考えではありませんか?

とくにレポート初心者は、どこから手をつけるべきか悩んでしまいますよね…。

本記事では「高専でのレポートの書き方」以外にも「構成の作り方」「考察ポイント」まで、高専OBが解説しています。

高評価必至のレポートが書けるようになるはずですよ!

本記事がおすすめな人
  • レポートの書き方が分からない人
  • 実験中の着眼点を知りたい人
  • 高評価されるポイントを知りたい人

「レポートの評価次第で、修了後の進学も考えたい!」という人は以下の記事もどうぞ!

ではさっそく、「高専のレポートの書き方」をみていきましょう。

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なぜ?高専でレポートを書く理由

小さい黒板に光った電球マークが描かれている

高専でレポートを作成する最大の理由は、自分の実験内容を他者に理解してもらう必要があるからです。

自らが行った実験を的確に記述する練習としてレポートを作成します。

さらに深堀しますと、本格的にレポート作成が始まるのは、3年生の実験~でしょうか。

はじめのうちは慣れない作業が多いため、時間に余裕をもってスタートするとよいでしょう。

高専OB
高専OB

ちなみに、機械・電気・化学分野は、実験内容や作業が多いためレポートに時間がかかります。

以上を簡単にまとめると、実験内容を的確かつ明確に他者へ提示するために、レポートの作成法を学習します。

レポートに役立つ!準備~実験で意識すること

ビーカーやフラスコなど高専の実験に必要な道具が並べられている

以下からは、のちのレポート作成にも役立つ観点をみてみましょう。

実験前の注目点

実験を始める前に、目的の把握・事前準備の2つは欠かせません。

一つずつ解説します。

①実験目的の理解

実験を行う目的や狙いを、正しく理解することが重要です。

なぜなら、のちのレポートにも記載する必要があり、完成度に直結するからです。

例えば「何を明らかにしようとしているか」や「どの理論を検証するか」など。

明確かつ具体的にすることで、おのずと結果の考察もスムーズになります。

そのため、レポートの評価を上げるためにも、実験目的・狙いをはっきりさせておくとよいでしょう。

実験器具・安全対策の確認

使用する器具・機器の取り扱い方法を確認します。

実験中は、スピード勝負になることも。

器具の操作を間違えないよう、計測範囲や精度について把握しておく必要があります。

また、安全対策の徹底も必須です。

とくに、化学薬品の取り扱いがある実験や、高温・高圧の実験は思わぬ事故につながる可能性があります。

そのため、保護具(ゴーグル、手袋など)の装着・換気など安全対策を徹底しましょう。

高専OB
高専OB

実験器具・安全対策の記載もレポートには必須!

忘れずに書いておきましょう。

実験中の着眼点

レポートの核ともいえる実験。

作成に活かせるポイントを、時系列に合わせて解説します。

実験中:データ測定・記録

実験中に意識すべき要点は、おもに3つあります。

要点詳細
データの正確な記録実験で得られた数値データを正確に記録。
再現性の意識メモは、他者が再現しても同じ結果になるように考慮しながら。
問題発生時の対応/記録臨機応変に対応し、行ったことを記録。
機器・器具などの条件だったり温度・湿度などの環境だったり、実験の反応に応じて変化させることが大切。
また、想定外のことが起きた場合(データが大幅に異なる、装置の故障など)は、原因の模索&改善策を検討する。

以上のとおり、実験中は記録作業が必須です。

後々のレポート作成を考えて、事実をまとめておくことがポイントです。

終了後:データ分析

実験終了後、結果のまとめをします。

優れた考察につなげるため着目点は以下のとおり。

ポイント詳細
グラフや表に整理して可視化取得したデータをグラフや表に整理することで、視覚的に傾向の把握が可能。
理論との比較学んだ理論と、実験から得られた結果を比較しながら確認。
理論通りの結果が得られない場合、その理由を追求する。
高専OB
高専OB

データの整理には、Excelやスプレッドシートが大活躍でした!

高専のレポート まとめ方

「ポイント」と書かれた付箋が張り付けられている高専レポート

完成度の高いレポートを作成するにはどうしたらよいのでしょう?

以下からは、高専のレポートの書き方を詳しく解説していきます。

レポートの基本構成

実験後の実験レポートは、通常以下の項目で構成されます。

必要な項目詳細
表紙レポートのタイトル・日付・学籍番号・氏名を記載。
目的「何を明らかにするために行ったのか」を簡潔に!
原理・背景問題点・背景の説明・使用する理論や公式について・関連する法則・工学的理論を示す。
実験の意義や結果の妥当性の理解を促しやすい。
手順使用した器具・機器・実験手順をくわしく!再現性(他者が同様の実験を行っても同じ結果が出ること)が重要。
結果実験から得られたデータを示す。数値データは、視覚的な傾向把握を促すために、表やグラフでの整理がおすすめ◎
考察得られた考察・仮説の検証・誤差の要因を記述。ポイントは後述します。
結論以上から何が述べられるか、その結論を簡潔にまとめる。成果・気づき・実験目的に対する結論を含めるとgood!
参考文献参照した教科書や論文などの出典を記載。

それぞれの内容を明確に記載することで、レポートがわかりやすくなります。

考察の記載ポイント

上記の基本構成の中でも、考察は最も難しい部分といえるのではないでしょうか。

なぜなら、自分の考えを言語化する必要があるからです。

目的と結果を照らし合わせながら、優れた考察力を発揮しなければいけません。

「どこに着目したらいいんだろう?」とお悩みの人は、まず以下の2点を考慮してみましょう。

ポイント詳細
結果と理論の一致実験結果と理論が一致しているかを確認。
一致している場合はその理由を、理論と異なる結果が出た場合は、要因を分析したうえで改善策までを提示。
誤差要因の分析実験結果への影響が考えられる要因を考察。
測定誤差や実験条件の変動、器具の精度・分解能など。

高評価の高専レポートを書くには?

実験の評価は、レポートの完成度が最大のカギ。

質を上げて、高評価につなげるコツ・裏ワザを以下にまとめました。

コツ・裏ワザ詳細
客観的な表現実験レポートは主観的よりも、客観的な記述がミソ。
事実を記述し、客観的視点から記述する。
簡潔かつ正確な表現簡潔でわかりやすい文章に。
冗長表現や複雑な言い回しは避けて。
整ったレイアウト図表や見出しを活用し、読み手にとってわかりやすい表現に。
提出前の確認誤字脱字や計算ミス、データの漏れがないか、提出前に確認を。
他者に頼み、客観的な視点からチェックしてもらうのもgood!
デジタルツールの活用Excelやグラフ作成ソフトなどを活用し、視覚に訴えるのもおすすめ。
過去レポートの活用先輩方からの過去レポートを参考にするのも手。
参考ポイントは、実験背景や流れなど。
高専OB
高専OB

ちなみに「過去レポート」は結果や考察まで同じに書くと、パクリを疑われることもあるので注意!

高専のレポートの書き方 まとめ

高専の外観

本記事では「高専のレポートの書き方」を中心に解説してきました。

10秒まとめ
  • レポート作成の理由は、自分の実験内容を他者に理解してもらうため
  • 実験前の注意点は目的の把握・事前準備の2つ
  • 考察ポイントは「結果と理論の一致」「誤差要因の分析」
  • 過去のレポートを参考にするのも手

高専でのレポートは、目的と結果の差異を論理的に考え、問題解決能力を養うための重要な学習。

質の高さを追求することで、修了後の進路も変わる可能性があります。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

めくるめく夫

山口県の高専(電気工学科)~大学院まで半導体材料の研究をしていました。現在は、半導体設計職として勤務しています。
趣味は、PCゲーム・コーヒー淹れ・包丁とぎ。
休日の合間に、執筆するので更新は遅めかもしれません。